「東京大空襲」鎮魂の下町

3月10日(月曜)、鎮魂のスカイツリー、「東京大空襲」から八十年

今から八十年前の「昭和二十年三月十日」、所謂「東京大空襲」がありました。

弊社の創業者の石田徳太郎は、それを板橋区中丸の自宅兼工場から見ていました。

真夜中にも関わらず下町方面の空は真っ赤に染まり昼間の如く明るかったとの事。

東京大空襲は、近代の戦争が大勢の民間人を巻込んで多大な犠牲を生じさせる事、

これを痛切に証明しました。改めて全ての犠牲者のご冥福をお祈り申し上げます。

一方、終戦となり平和となった今、日米両国で、新たに軋轢が生じているのが鉄。

即ち、日本製鉄と「USスチール」との合併問題ですが、今回、買収側の日鉄は、

USスチールに対し、極めて好条件を提示しています、殊に「雇用維持」は破格。

なぜ日本製鉄は、ここまでの好条件で「USスチール」を買収しようとしたのか。

その理由は「シェールガス」、米国で再びシェールガスの掘削工事が復活します。

シェールガスの掘削には、地中奥深くまで突き刺せる「鉄パイプ」が必要ですが、

そんな頑丈な鉄パイプを作れる鉄鋼メーカーは、世界中を探しても日本しか無い。

その一社が「日本製鉄」、同社の高度な製鉄技術を米国に持って行くと言うのが、

今回の日本製鉄の提案の主旨、この提案に「USスチール」は大喜びした訳です。

因みに今回の合併はUSスチールからの申し出で、日本製鉄からではありません。

では、今回の合併問題、このままの膠着状態が続くと「どうなるのか」と言えば、

米国は、自ら課した関税も上乗せした形で、日本製鉄から買わなければいけない。

日本製鉄の鉄パイプは、ただ頑丈なだけでなく、何度も使い回しができるという、

桁違いの強靭さを有した鉄パイプ、こんなの作れる「鉄鋼メーカー」は日本だけ。

故に両社がハッピーなら、早々に「合併すべき」と、私は強く確信しております。